青梅初のこども食堂「すぺーすまゆだま」

すぺーすまゆだま

青梅で一番はじめに出来たこども食堂の先駆者がここ。
2018年青梅市友田にある「すぺーす まゆだま」は、友田小学区限定のこども食堂です。

店舗情報
日時毎週金曜日 16:00-19:00
電話0428-78-3304
住所青梅市友田町3-96-1
駐車場敷地内5台程度、高架下に専用駐車場10台以上
WEBhttps://www.mayudama2018.jp/
運営社会福祉法人 長淵福祉会カントリービラ青梅 地域支援室
電話・FAX0428-23-6233
※営業情報は変更の可能性があります。最新情報は店舗にご確認ください
こども食堂とは

近年全国的に広がっている、子どもやその親、および地域の方に対して無料または安価で栄養のある食事や温かな団らんの場を提供する取組み。孤食になりがちな子どもたちに、共に食べる機会を提供する。

日本全国で拡がり続ける「こども食堂」。青梅でも10箇所近くあります。
その活動は地域の方々のボランティアで支えられています。

まゆだま利用ルール
登録制 (友田小4〜6年生)
登録していない参加希望の方も、当日15時までのご連絡で利用OK(対象者:友田小学校の登録していないお子さんとその家族・小学3年生以下は必ず保護者同伴)
●子ども100円、中学生200円、大人300円(登録者は無料)

Contents

毎週金曜は友田小の4~6年生を対象にした登録制です。登録した児童は、16時にまゆだまへ帰ってきてまずは宿題。20代から40代の学習支援スタッフが5~6人常駐し、宿題を見たり話し相手になったり一緒に夕方の時間をすごします。

青梅 こども食堂 すぺーすまゆだま 自由時間
夕食後の自由な時間。スタッフ達も一緒にすごす。

18時からは夕ご飯。すぐ隣のキッチンでつくられた温かいごはんが無料で提供されます。

夕食後は宿題の続きをやったり、トランプしたり、映画を観たり、思い思いにすごします。

※ 登録していない人でも(友田小児童の家族も含め)、事前連絡すれば夕ご飯をいただくことができます(数量限定/先着順)

この日は地域・年齢関係なく、誰でも予約ナシでウェルカムな「だれでも食堂」。小学生100円、中高生200円、大人300円で夕ご飯がいただけます。(小学生は保護者同伴)

17:30~19:00まで限定50食で受付。すぺーす自体は20時までオープンしています。

青梅 こども食堂 すぺーすまゆだま 今日のメニュー

取材日18時頃にうかがうと、地域の高齢者や親子連れが10組ほど食卓を囲んでいました。

近くのマンションに住むという80代のおばあちゃんは「介護士さんに教えてもらって来たのよ。安くてありがたいわよね」とおしゃべりが止まらない様子。独り身の高齢者の方は、一言もしゃべらない日も珍しくないといいます。こどもがワイワイしている空間が楽しくてまた来週も来るわとニコニコで帰っていきました。

食事のあとはそのまま帰る人もいれば、しばらくゆっくりする人もいます。子ども達は縁側で集まってなにやら遊んでいて、親たちはおしゃべりに花を咲かせ、まるで親戚の家でのんびりしているような光景です。

ある親子に話をうかがうと「まゆだまのおかげで金曜日は残業できるし、宿題も夕ご飯も済ませてきてくれるので本当に助かります。火曜も兄弟一緒に夕ご飯をいただけるので、ほぼ毎週来ています」とのこと。

羽村から来ているママ友さん達もいらっしゃいました。

青梅 こども食堂 すぺーすまゆだま 煮込みハンバーグ
人気メニューのトマト煮込みハンバーグ。

無料の食事提供に学習支援まで、ここまで手厚いサービスが可能なのは、特養老人ホーム「カントリービラ青梅」を運営する社会福祉法人長淵福祉会の社会福祉充実計画(地域公益事業)のひとつとして、予算が確保されているからです。
学習支援、調理スタッフはボランティアではなく、きちんと人件費が確保されています。

立ち上げから中心的に関わる荒井さんは、学習支援に携わってきた経験者。思春期に近づく子どもたちとふだんから関わる中で、スタッフと子どもとの信頼関係を築くことがとても大切だといいます。

「長い期間ともにすごして蓄積してきた関係性があってこそ、ちょっとしたこどもの変化に気がつくことができるんです」学習支援スタッフは立ち上げ時からほとんど同じメンバーでこども達を見守っています。

カントリービラ青梅施設長の小嶋さんも「定期的に顔を合わせる、学校でも家庭でもない近所のオトナがいて、という環境がいまはほとんどないんです。ここはこどもにとって大切な居場所であり、親にとっても安心感が違うのでは」と話されていました。

青梅 こども食堂 すぺーすまゆだま 調理スタッフ

調理スタッフは飲食店経営もされていたベテランさん達もいて3~4名でテキパキと50食分を用意します。

すぺーすまゆだまでは、季節をきちんと味わうことも大事にしていて、家庭ではなかなか機会のなくなったお月見だんごやおはぎ、スイカ割り、流しそうめんなど、季節ごとに楽しみを体験させています。

「継続することがとにかく大事。当面は現状維持が目標ですが、子どもたちにとって第3の居場所になってきているのではないかなぁという手ごたえは感じています」と荒井さん。

ここでは子どもにたいして、いろいろな大人がとても丁寧に目を配っている場所であると感じました。

青梅 こども食堂 すぺーすまゆだま 流しそうめん

実はスタッフのうち町内である友田町に住むのは1人しかいません。
“地域の子どもやお年寄りは、地域で守る“という理想に届くには、さらにご近所のチカラが必要です。

「週1回でも月1回でも、無理のないペースで関わってもらえたら。その場にいてくださる仲間が増えることが何よりも嬉しい。」と小嶋さんはいいます。

青梅 こども食堂 すぺーすまゆだま 蕎麦
江戸ソバリエの資格をもつ村越さん。「引っ越してきてから蕎麦打ちしてもふるまう場所がなかったので、たくさんの人に食べてもらえて嬉しいです」

取材に訪れたこの日の蕎麦は、近所に住む江戸ソバリエの方の手打ち蕎麦でした。数ヶ月前から、月に1度ボランティアで蕎麦を仕込みに来ているとのこと。

自分の得意なこと、好きなことで地域に貢献する、そんな素敵なカタチが、このこども食堂で少しずつ拡がっていくのではないかと感じます。

フードバンク事業

2019年に「フードバンク青梅」という事業を立ち上げ、フードドライブ青梅や近隣の農協からの支援をもとに、地域で活動する他団体への食材の無料提供を始めています。

個人からの寄付もここで受け付けています。野菜などの生鮮食品はもちろん、特にやはりお米が嬉しいとのこと。日持ちのしやすいジャガイモやたまねぎ等も歓迎だそうです。
フードバンク青梅は【水曜日 10-17時】に営業していますので、この日に持ち込みください。事前連絡もお願いします。

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食堂に使われているダイニングキッチンや和室のスペースも、長渕・友田地域の在住在勤の方向けに無料または安価で貸し出しも行っています。

改装されとてもきれいな室内です。子どもたちの集まりや、地域でのちょっとした会合に良さそうです。貸出可能日などは電話かメールでお問合せください。

青梅 こども食堂 すぺーすまゆだま 夜 外観

「すぺーす まゆだま」は気軽に近所のこどもやお年寄りが集い、「ふだん」から顔を合わせていることで自然に多世代のつながりができていくという、いまの時代に必要な場所。

今後も需要高まるこども食堂のために、フードバンク事業など青梅の重要な拠点として頼もしい存在です。

どの地域に住む人にも、歩いていける距離に、「すぺーす まゆだま」のような場所ができる未来を、ひとりの親として切に願うばかりです。

すぺーすまゆだま

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