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現在の秋山荘が建てられたのは、江戸時末期の文久2(1862)年。いまからおよそ160年前のことになります。かつては多くの御師住宅に備えられていた立派な長屋門も、いまは少なくなりました。黒と朱に塗られた秋山荘の長屋門は、昼間は歴史の威容を誇りますが、夜の風情にも格別の趣があります。

門をくぐると茅葺き屋根の立派な建物が迎えてくれます。
玄関は賓客を迎えるため玄関様式として知られる「式台(しきだい)」になっており、格式の高さを感じます。

茅葺き屋根の御師住宅もかなり少なくなりました

太い柱と梁が建物を支えます

玄関の間の入り口には弓が飾られています

秋山荘の表門は、日が落ちてからの風情が格別です
床の間には季節の花や調度品、年輪を重ねた色の柱はきれいに磨き上げられて、純和風の建築物ならではの趣です。

【奥の間】古き良き日本建築が詰まっています
秋山荘では、一日に一組の宿泊客しか受け付けていません。この広い部屋を心置きなく、ゆったりと使ってよいのです。
宿泊は2名からおよそ15名まで。
一棟貸し切りですので、小さなお子様を連れての宿泊も安心ですね。子ども用椅子や、離乳食の持ち込みもOK、子連れファミリーに優しいお宿です。

【奥の間】と【次の間】 広々と自由に使えるのは魅力的

各種の調度品や季節のお花が部屋の雰囲気を引き立てます
お風呂も好きなときにお好きなだけ!古き雅さを感じられる風流な造りで、贅沢なひとときをご堪能ください。このお風呂場からは、天気がよければ、遠くに夜景なども望めるとのこと。


秋山荘の女将さんは料理が大好きで研究熱心。できる限りお客さまに合ったお料理をお出ししたいと、献立を毎回工夫されているそうです。

「とにかく手作りを心がけています。私は考えることが趣味なので、考えて考えて、一から手をかけたものをお出ししています」と女将さん。地元のものも使いつつ、講の皆さんから御奉納をいただいた品も上手に生かしているとのこと。
「奉納いただいたものを、お越しになられた方々に美味しく食べていただけるようにするのが、御利益があっていいかなと思っています。」


一つ一つ心尽くしのお皿が並び、デザートまで丁寧に仕込んだもの。お酒の進み方や食べる速度にあわせて、次の一品を出来立てで提供していただく贅沢さがあります。



春にはフキノトウの天ぷら

朝食
山上でこだわりのランチを(要予約)
お食事処でもある秋山荘。アイディア豊富な女将がボリューム満点のランチを手掛けています。
●鮎の塩焼き御膳1,900円
(鮎の塩焼き御膳を鶏の味噌漬け包焼きに変更可)
●会席膳2,800円~(30席まで)
詳しいメニューはこちらをご確認ください

鮎の塩焼き御膳

鶏の味噌漬け包焼き

手作りケーキ付き コーヒーセット¥1,400
休憩コースも便利!(要予約)
およそ90分お部屋をご利用いただけます(7:00-17:00)
下記の軽食セットをご予約ください
●ケーキと珈琲のセット1,400円
お電話にてご予約ください。
0428-78-8463
※料理内容は季節により変わります
秋山荘のご主人の佳久さんは御岳山きっての知識人で、お話しもお上手、また雅楽の名手としても知られた方です。40年近く勤めた武蔵御嶽神社の職をリタイヤして、今はお宿の主人に専念されています。

「ですので、私は“宿坊一年生”なのですよ。女将と相談しながら、講の方々への対応はもちろんですが、観光や山登りでいらっしゃる一般の方々にも気持ちよくお泊まりいただけるよう、新しいこともいろいろとやっていこうと思っているところです」(佳久さん)
お客さまのことをよく知った上で、より質の高いおもてなしをしたいというポリシーから、「一日一組」「予約は電話のみ」といったスタイル。
「お客さまときちんとコミュニケーションを取りながら、ご希望や目的に合わせたきめ細かいお世話ができるというのがうちの強みだと思っています」(美奈子さん)

ランチや会食セット、コーヒー&ケーキセットなどのご提供、神社の参拝に同行したり、お札の入手をお手伝いしたり、神社の歴史や神道のお作法についてお話ししたりなど、いままで以上に丁寧なサービスができるようにと考えられています。
「神社では直接にはできないことなのですが、例えば、神社まで上がっていくのが大変なおじいちゃんおばあちゃんがいらした場合、宿坊を拠点にしていただければ、そこから車をお出しして、本殿の横までお連れすることもできるわけです」(佳久さん)

講の方々から納められた扁額 佳久さんは毎年約800軒の講へ出向く
古い日本家屋に泊まってみたい、神社や神道のことをもっと知りたい、美味しい手作り料理を食べたい、物知りでお酒好きのご主人と明るくて話が大好きな女将と会ってみたい……などと思われた方はぜひ一度、秋山荘にお電話をしてみてください。
秋山荘は、相談に乗ってくれるあたたかいお宿です。



トイレは水洗に改装されとても綺麗です

宿泊料金(1泊2食付き※1日1組限定)
大人 ¥13,400/人
小人(中学生まで)A:¥10,100 B:¥7,400 (量によって変わりますのでご相談ください)
幼児 (食事付)¥2,500 (食事不要)無料
素泊まり
¥6,900/人
その他、セルフサービスプラン料金、合宿プラン料金を設定しております。
ホームページをご参照ください。
乳幼児連れ情報
離乳食持ち込みOK / 子供用椅子あり / ベビーベッド無し
設備
TV / ファンヒーター / お茶セット / 保温ポット / ドライヤー / Wi-Fi
アメニティ
浴衣 / バスタオル / タオル / ハミガキセット
浴室
ボディーソープ / シャンプー / コンディショナー
秋山荘 基本情報
住所 | 東京都青梅市御岳山59 |
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ケーブルカー御岳山駅から | 徒歩10分 |
電話 | 0428-78-8463 |
チェックイン | 15:00 |
チェックアウト | 10:00 |
宿泊可能人数 | 2名からOK |
現地でのお支払い | 現金、PayPay |
予約方法 | お電話(08:00~20:00) |
※記事は2021年に取材した内容です。掲載内容は変更の可能性があります。(2025年1月更新)

執筆者:村野公一(むらのきみかず)
ニックネーム:Moose(ムース)
よろず企画ごと引き受け業、イベント等の制作・演出業、そして、もの書き業と講師業、しています。我が町・青梅のよい情報をいろいろな形で発信するおへんなし集団「NPO青梅まちづくりネットワーク」の代表理事や、贈答品・古美術品などを扱う「貴宝商事」の代表もしています。青梅とその周辺をうろうろしながら、いろいろなこと、やっています。そうそう、音楽が好きで、ピアノも弾いています。祭りも好きで、お囃子と江戸研究もやっています。……っと、そんな感じです。
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