武蔵御嶽神社の小さな門前町・御岳商店街の真正面にある宿坊「町久保田」。古き良き時代を感じさせる昔ながらの民宿です。
限定2部屋、どちらも角部屋で二間続きの広々とした室内。東にも南にも開けた素晴らしい眺望を誇ります。
天候が良ければ関東平野を大パノラマに見渡せ、夜には宝石のように煌めく夜景や星空も。そして清らかな鳥のさえずりに目覚めると、お部屋にいながらにして神々しいご来光を拝むこともできます。
もし天候に恵まれなかったとしても、落胆することなかれ。山の天気は変わりやすいですし、そもそも御岳山は霧の名所。運が良ければ山頂から下りてくる霧が森を包んでいく様子や、霧の隙間から差し込む光の帯、東京都下を包む巨大な虹、雲海なども見られるとか。その時々の表情を楽しんでください。
冬の御岳山はかなり冷えるのですが、エアコンに石油ファンヒーターにこたつも完備。二間続きの広々室内なので、複数ファミリーや団体利用もおすすめです(小学生以上から宿泊可能)。
山の暮らしは、子ども達にとっても学ぶことが多いはず。
例えば御岳山集落は標高900mを超える山の上で、下水道が整備されていません。御岳山の宿坊はどこも極力少ない水で流せるトイレを採用しています。つい50年前まで集落の3か所の湧き水のところへ水汲みに行っていたそうです。
山の上でお水がどんなに貴重なものか、ストーブの石油や薪を運ぶのがどんなに大変か。子供たちが生活を学ぶ貴重な機会になるかもしれません。
浴室は二つ。ご主人自ら設計したというジェットバス付のお風呂の心地よさはまた格別です。共に窓から手入れの行き届いたお庭が見え、日々の疲れを目からも癒してくれます。
立ち寄り休憩+入浴
ご休憩¥2,000(滞在2時間)プラス¥500で入浴も可能です。
※ご予約なしでもご利用いただけます
※入浴のみのご利用はできません
リーズナブルな価格設定ながらボリュームがあり、大満足のお料理は当主の久保田さんご自身が調理されています。
Menu | |
ビール 大ビン | ¥600 |
日本酒 一合 | ¥400 |
コーヒー(ホット / アイス) | ¥300 |
オレンジジュース | ¥200 |
※料理内容は季節により変わります
関東一円の講(信者)だけでなく一般のお客様も受け入れるようになった頃、昭和49年に建てられた建物は浴室以外ほぼ当時のまま。どこか懐かしさを感じる広々とした大広間もお部屋も、その頃の講の皆さんがわいわい盛り上がっている様子を彷彿とさせます。
「当時は部屋割りなんてものもなくて。講の人たちが適当に集まってくるのが恒例で楽しかったですね」と久保田さん。
神様を楽しませる雅楽は神事に欠かせないものであり、御岳山の御師たちは自ら雅楽も奏します。雅楽は1200年以上の歴史を持つ日本の古典音楽。久保田さんは日本雅楽会に通い宮内庁の楽師に師事、「笙(しょう)」を担当されています。
笙は温めないと吹けない楽器なのですが、ストーブで温め一節吹いてくださいました。
通常座って演奏する雅楽ですが、毎年5/8の大祭(日の出祭)では装束を纏い演奏しながら1時間ほどかけて参道の登坂を上ります。特に笙は息を長く吐いたり吸ったりする楽器で、「加齢とともに肺活量が減るからキツくて」と久保田さんは笑います。
それぞれのお部屋には幼い頃から勤しんできたという、久保田さんの素晴らしい書が掛かっています。食事の前後に唱える言葉で「日々ご飯が食べられるのは神様のおかげ。感謝しながらいただきましょう」というような意味だそう。普通に暮らせることが何よりの幸せなのだと気付かされます。
神々が住まう山で暮らしていることについて伺ってみると、「不思議な体験をしたわけではありませんが、いつも守られている感じはありますね。たとえばケガとか不運なことがあっても『ああ、この程度で済んで良かったな。守っていただいてるんだな』と思って感謝しています」
ふだんは信仰心が強いわけでなくても、参道を歩き武蔵御嶽神社にお詣りすると、ふと見守られているような安堵感を感じることがあります。遥か昔から御岳山の神々はそうして私たちを見守り、安寧をもたらしてきたのでしょう。
宿泊料金(1泊2食付き)
大人 ¥8,500(電話予約の場合)
小学生 大人料金の70%
幼児 受け入れなし
素泊まり
¥4,000
団体利用
大人 ~26名
料金 応相談
乳幼児連れ情報
受け入れなし
設備
Wi-fi / お茶セット / エアコン / 石油ファンヒーター / 黒板 / カラオケ(有料・要予約) / こたつ
アメニティ
ハミガキセット / タオル / バスタオル / 浴衣 / 丹前
浴室
ボディーソープ / リンスインシャンプー / 洗顔料 / クレンジング / ドライヤー / 化粧水
町久保田 基本情報
住所 | 東京都青梅市御岳山156 |
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ケーブルカー御岳山駅から | 徒歩15分 |
電話 | 0428-78-9039 |
チェックイン | 15:00 |
チェックアウト | 10:00 |
宿泊可能人数 | 1名からOK |
現地でのお支払い | 現金/ PayPay / au pay |
暖房費など | 冬季 ¥500 / 部屋 |
予約方法 |
じゃらんnet 電話(8:00~21:00) |
※掲載内容は変更の可能性があります。(2021年5月 現在)
執筆・撮影:kako-style*
青梅市在住10年目の水彩画家です。個展やお教室中心にゆるゆる活動中。青梅は知るほどにステキな場所、ステキな人がいっぱいですね。最近急激に「青梅愛」がつのり、取材じゃなくてもそそられる場所をアチコチ訪ねてます。