古来より信仰を集めてきた霊山
創建は崇神天皇の御代(紀元前91年)と伝えられ、御岳山頂上に鎮座する武蔵御嶽神社。
神社の周辺には、武蔵御嶽神社を守り続ける御師集落の人々が、天空のご神域で暮らしています。神社を中心に拡がる神々の森や湧き水のせせらぎは、訪れる人達を優しく癒します。
目 次
武蔵御嶽神社の本殿は標高929m(東京都青梅市の御岳山頂)。スカイツリーよりはるかに高い場所から、関東一円をのぞむ天空の神社です。
創建は紀元前91年と伝えられ、日本でははるか神話時代より信仰を集めてきました。
太占(ふとまに)という神話時代にも行われていた太古の占術を今も神事として受け継ぐ、霊験あらたかなパワースポットです。
※太占を執り行う神社は、ここ武蔵御嶽神社含め全国でも2か所しかありません。
武蔵御嶽神社では数多くの神々をお祀りする中、
"おいぬ様"と呼ばれる大口真神(おおぐちまがみ)が、ニホンオオカミの神様として昔から親しまれています。
ヤマトタケル(日本武尊)のご眷属(神の使い)であり、古くから魔除けや火難除け、厄除けとして信仰されてきました。
近年では愛犬の健康を祈願する犬連れも多く、犬と一緒に参拝できる数少ない神社です。(ケーブルカーも犬も一緒に乗車可能です)
愛犬のご祈祷
一頭¥3,000~(予約不要)
※正月期間のみ、参拝者が多いため愛犬祈願は休止します
※フンは必ず持って帰りましょう
二千年ほど前、ヤマトタケルが自身の武具をこの御岳山に納めたことが「武蔵の国」の由来といわれ、歴代の武将たちも数多く武具を奉納し、宝物殿には現在国宝2点や重要文化財が納められています。
社殿の奥には天照大神をはじめとする数々の名だたる神々が祀られていて、おいぬ様である大口真神社は一番奥に鎮座します。
御岳山の上には、武蔵御嶽神社を守る「御師(おし)集落」があります。江戸時代から代々続く由緒正しき家系ばかり、今も30世帯以上が神社と共に標高800m以上の山上で暮らしています。
お土産や食事処を提供するお茶屋さんが10軒近く、宿坊が20軒ほどあります。
御師(おし)とは?
御祈祷師を略したものといわれ、かつては伊勢・熊野・出雲・富士など全国に存在していましたが、明治はじめに御師廃止に追い込まれたところが多く、昔ながらの御師と講(参拝者)の関係や活動が残るのはここ御岳山のみ。
祈祷・御札の授与、案内や宿泊の世話、お座敷での布教など、神職でもありながら宿の主人でもあり、神楽や雅楽も担うなど仕事は多岐にわたります。御岳山の御師家系は主に江戸時代から代々世襲制で受け継がれています。
御岳山上の集落は、ふもとのJR御嶽駅から標高差600mもある、地上から隔たれた天空の集落。
山上のため暮らすには様々な制約がありながらも、昔ながらの手仕事の暮らしや伝統の祭事が色濃く残り、次世代に受け継がれている現代社会において希少な地域です。
御岳山の祭礼
1/1元旦祭
2/3節分祭
3/8春季大祭
5/7宵宮、5/8日の出祭
6/30夏越しの大祓
9/29流鏑馬神事
11/8秋季大祭 など
★一般の方々も参列できます
★祭礼及び御神楽や夜神楽の一般公開(6月~11月)など、コロナ感染拡大状況により中止になることがあります。開催情報などは下記SNSでご確認いただけます。
宿坊(しゅくぼう)とはお寺や神社の宿泊施設。御岳山の山上集落には宿坊が今でも20軒近くあり、昔は講とよばれる参拝者が泊まるための施設でした。現在は一般の観光客も宿泊することができます。
御岳山の宿坊では精進料理ではなく、参拝者をもてなすための豪華な会席料理です。里山の恵みを、御師や女将が心尽くしの手料理でもてなします。宿坊は、主に御師家の家族経営で切り盛りされています。
泊まったひとしか見ることができない都心の夜景や星空、翌日山頂の本殿で毎朝7:00から行われる日供祭(にっくさい)に参列するのも、心が洗われる特別な体験です。
※日供祭とは、毎朝大神様に米・酒・野菜などの御神饌(ごしんせん)を捧げ、国の繁栄や人々の幸せを祈念する神事
宿泊以外にもランチサービスやビジター入浴で利用できたり、滝行体験ができる宿坊など、多彩で個性豊かな宿坊があります。
※宿泊すると、チェックイン前から荷物を預かってくれる宿坊が多く、荷物を置いて身軽に御岳山周辺の山歩きを存分に楽しめます
※宿坊の食事や宿泊を利用すると、山頂の神社まで車で送迎してもらえる場合もあります(対応できる場合とできない場合がありますので、宿坊に直接ご確認ください)。
御岳山名物の刺身こんにゃくは、本当にお刺身かのようなご馳走!
ふだん食べるこんにゃくとは一線を画した、とろける食感やほどよい弾力。御岳山上の畑で育てられた芋から、宿坊やお茶屋さんでそれぞれ手作りしていて、少しずつ特徴が異なります。
水加減・火加減・混ぜ具合などで仕上がりが変わるので、その家の中で必ずこんにゃく担当が決まっていて同じひとが作るのだそうです。
御岳山の集落は、市内の水源とは異なり、ご神域である奥の院周辺からわきでる湧水を独自にひいているので、集落のどこの水道からも美味しい天然水を飲むことができます。
その水で炊いたごはんやお料理は格別の味わい!
御岳山には畑があり、御師みずから畑仕事をして、採れたて野菜を料理しふるまいます。
御岳山は朝晩の気温が低く空気も澄んでいて、野菜が美味しく育ちます。特に大根やジャガイモなど根菜類の味が違うと評判です。
■産安社
鎌倉時代に源頼朝によって創立されたと伝わり、三柱の女神をお祀りしています。
絶世の美女であったとされる
木花開耶比咩命(このはなさくやひめのみこと)
永久不変の生命をもたらす
石長比女命(いはながひめのみこと)
子育大願のご利益がある
気長足比咩命(おきながたらしひめのみこと)
古くから安産・子どもの健やかな成長・長寿のご利益があります。
ケーブルカー御岳山駅から、リフトに乗ってさらに昇った富士峰園地にあり、ここは江戸時代には浅間山と呼ばれ、"富士峰千本桜"が有名だったようです。
※近くの大展望台にトイレあります
■長尾茶屋と長尾平(ながおだいら)
武蔵御嶽神社の随身門をくぐって少し階段を昇り、左手の分かれ道を進んでいくと長尾茶屋、その先に長尾平という開けた場所があり、ここでの休憩は格別です。
※長尾茶屋と長尾平の間にトイレあります
■天狗の腰かけ杉
長尾茶屋から先に進んでいくと、奥の院への入り口の鳥居そばに立つ、樹高60mもの巨樹。
その不思議な枝は、昔どんなに真っすぐに矯正しても次の日には直っていたり、村人が赤い顔の天狗たちが飛んできてこの枝に腰かけるのを見たという話が伝承されています。
■奥の院
不思議なほど美しい円錐形をしたお山。御岳山の奥の院には、ヤマトタケル(日本武尊)が祀られている男具那社があります。
鎖場もあり、なかなかハードなコース。修行僧たちが山を駆け巡っていた山岳信仰の原点を感じさせる、武蔵御嶽神社の中でも重要なご神域です。
■天狗岩
高い鼻がある天狗の顔のような巨大な岩。古くから修験者たちが俗世を離れ修行に打ち込む聖地であったとか。
一般の方も鎖をつたって登ることができますが、行のための神聖な場所であることを忘れずに。
■ロックガーデン
苔むした岩々と、神域の山々から湧き出る清流や鳥のさえずりに、癒され度抜群のパワースポット。一番奥に綾広の滝とお浜の桂があります。
春は新緑がまぶしく、夏は冷涼で、秋は紅葉が美しい人気の周遊ハイキングコースです。
※コース途中にトイレあります
■綾紘(あやひろ)の滝
古来より修行僧たちの修験地であった、強力な浄化スポット。蔵王権現像とお祓いの神・祓戸大神が祀られ、神聖な空気に包まれています。
今も武蔵御嶽神社の禊ぎの行事でも使われる神聖な場所で、一般人も滝行体験ができる宿坊もあります。
武蔵御嶽神社へ向かう参道の一番勾配のキツい坂の途中、参拝客を見守る神代ケヤキ。ヤマトタケルがこの地に訪れた時にもすでにあったとも言われています。
御岳山には名木として数えられている巨樹が11本あり、天然記念物に指定されている樹も多いです。
■御岳山へのアクセス
JR青梅線御嶽駅
↓(西東京バス10分+急坂徒歩5分)岳
御岳登山鉄道滝本駅(麓駅)
↓(ケーブルカー6分)
御岳山駅(頂上駅)
↓(徒歩25分)
武蔵御嶽神社
★西東京バス(御岳駅⇔ケーブル下)は1時間に2本。(平日は1本の時間帯も)
★ケーブルカーは1時間に2~4本。混雑時は増発します。(始発7:30最終18:30)
料金
ケーブルカー往復料金
大人 1,130円
小人 570円
ペット用往復料金
10kg以上 520円
10kg以下 260円
※その他、片道料金、団体割引、障がい者割引などあります
■駐車場について
御岳登山鉄道 滝本駅の駐車場料金(136台)
350円/1時間 上限 1,500円/日
上記の駐車場が満車になった場合、近隣の臨時駐車場が利用できます(1日1,000円)
■靴・服装について
ケーブルカーで頂上駅(御岳山駅)に降りてから武蔵御嶽神社への参道はすべて舗装されていますので、普段靴でも大丈夫です。
ただ中盤から勾配のきつい急坂や、最後は330段の石段があります。
長尾平、天狗の腰かけ杉、ロックガーデン、奥の院などは舗装されていない山道ですので、登山用の靴や服装をお勧めします。参道から外れると携帯の電波が届かない場所もあります。
山の上は標高900m前後と、ふもとの青梅市街地より700-800mも差があります。夏季でも日が陰ると冷え込みますのでご留意ください。
■御岳山のトイレ
数か所トイレが設置されていますが、利用時間が限られているところもあります。
≪御岳登山鉄道 滝本駅構内≫
ベビーシートやオストメイト対応トイレもありますが、ケーブルカー運行中(7:30~18:30)のみ使用可能となりますので注意が必要です。
≪御岳登山鉄道 御岳山駅付近≫
展望台の奥と、武蔵御嶽神社へ向かう参道の手前と、2箇所トイレがあります。
≪御岳ビジターセンター内≫
ベビーシートがあり便利です。開館中(9:00~16:30)のみ利用可能で、月曜日と年末年始は休館です。
≪武蔵御嶽神社 鳥居前広場≫
ベビーシートがあります。
≪武蔵御嶽神社 宝物殿≫
畠山重忠像が目を引く宝物殿横にあります。ベビーシートはありません。
御岳山周辺のトイレについては、下記「御岳ビジターセンター」の詳細情報もご参照ください。
御岳山
住所 | 東京都青梅市御岳山 |
---|---|
交通手段 | JR御嶽駅からバス10分、ケーブルカー6分(もしくは登山徒歩90分) |
ケーブルカー乗車賃 | 片道600円(小児300円)、往復1,130円(小児570円)※ペット運賃別途 |
ケーブルカー始発時刻 | 7:30 |
ケーブルカー最終時刻 | 18:30 |
駐車場 | ケーブルカー下(滝本駅)専用駐車場136台、付近にも複数駐車場あり |