昭和元年から90年以上続く老舗店「青梅力屋」さん。青梅駅から旧青梅街道沿いを住吉神社へ向かって歩いていく途中にあります。
法被(はっぴ)や提灯、足袋などお祭り用品以外にも、和柄トートバッグや藍染ショルダーバッグなど日常にも使えるお洒落アイテムが豊富に揃っています。
この青梅駅前辺り一帯は青梅大祭・住吉神社のお膝元。町内ごとに山車と囃子連をもち、お祭り人間が多く暮らす町です。
普段見慣れないお祭り用品達に思わず目を奪われます。バリエーション豊富な柄に、見ているだけで楽しくなります。
股引、腹掛、鯉口シャツからダボシャツ上下セットなど、子ども用から大柄な人まで、とにかくお祭りスタイルが全身すべて揃います。
実はこうしたお祭り用品専門店は近頃どんどん減っていて、いまや浅草かここ「力屋」かというほどだそう。あきる野・奥多摩・立川など西多摩全域から来店しています。
外国の方へのお土産にも喜ばれそうなものがたくさん!
店内に所狭しと並ぶ和テイストの雑貨達に、時間を忘れてついつい手を伸ばしてしまいます。
「うちはもともと職人さんたちの作業服がメインだったんだけど、大手の低価格競争には勝てないから、祭り専門に切り替えたのよね。こんな小さなお店だから、工夫してやっていかないとなのよ。」と気軽に話してくださる奥様の中尾さん。
作業着では【富士姿】という”乗馬ズボン”の正規品(裾が細くフィットしたもの、植木屋さんがよく利用する)をサイズ豊富に取り扱っていて、それが実は大人気!
外国製の安価なものより、やはり丈夫で着心地がよいと、知る人ぞ知る名店なのです。
富士姿はネットでも購入できるのですが、ネットよりも種類が豊富で価格も抑えめなので、かなり遠方からも庭師さんや職人さんたちが来店するんだそうです。
このあたりの「おかみさん会」の会長もやっていたという中尾さん。「昔は何をやっても大盛況だったけど、いまは何をやってもなかなかねぇ。でも辞めるわけにはいかないしね。小さなお店同士、協力しあいながらなんとか続けているのよ」と話してくださいました。
青梅中心地は、かつての賑わいになかなか届かない現状ですが、各町内会には幼児から大ベテランまで共に練習する囃子連の活動が盛んであり、お祭りを中心とした地域のつながりがいまも色濃いエリア。
その中心地で「力屋」はいまも継がれる”青梅の粋”を伝えるお店です。
力屋
電話: 0428-22-3933
住所: 青梅市住江町59
営業時間:火曜日13:00-19:00 水~日曜日10:00-19:00
定休日: 月曜
駐車場: 隣の住江町駐車場なら無料(2時間まで)
最寄駅: 青梅駅から徒歩4分