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ケーブルカーの御岳山駅から、初夏でもひんやりと気持ちのいい参道を歩くこと10分ほど、鳥居と杉林を過ぎたところにそっと佇む「旅館はらしま」。
懐かしい雰囲気を漂わせた、緑があふれる玄関が印象的です。
玄関近くには立派なシャクナゲの木があり、盛りの頃には可憐な姿を見せてくれそう。
玄関には吊るし雛や小物が、かわいらしく飾られています。
どこかほっとするような昔ながらの造りの「旅館はらしま」は、館内も清掃が行き届いていて心地よいお宿です。
「旅館はらしま」は、一日一組限定の貸切お宿。
各お部屋は昔ながらの雰囲気ながらも、清潔で落ちついた雰囲気の和室。木のぬくもりを感じられるお部屋で、家族や親しい友人だけでゆったりと贅沢に過ごせます。
御岳山にあるお宿だけあって、夏でも清涼感がある空気と、鳥のさえずりが聞こえてくるような静けさが魅力です。
さらにお部屋からは朝日が拝め、雰囲気だけでなく展望も素晴らしい!秋には御岳山の紅葉も見え、まさに絶景。
お風呂上がりのお布団の中には、湯たんぽが。
足元もあたたまり、レトロな形でとっても癒されます。
御岳山は冷涼な土地なので春先でも朝晩はとても冷え込みますが、この湯たんぽは朝までほんのりあったかさが残っていました。
旅館はらしまのヒノキ風呂ではゆったり香りを楽しみながら、温泉のようにミネラルたっぷりのお湯を堪能できるので、心も体もほっと癒されそう。
「麦飯石」という火成岩でも半深成岩という部類にあたる、石英斑岩の一種が使われています。まろやかなお湯と遠赤外線の効果で、お風呂上がりも湯冷めしにくく体中ぽかぽかに!
広々としたお風呂で、やわらかな肌触りのお湯で体の芯からあたたまってみてください。
「旅館はらしま」で出されるお料理は、霊山と呼ばれる御岳山の上で採れたお野菜や山菜を中心に調理されています。
一品一品女将さんがていねいに仕上げた心尽くしの懐石料理は、上品で繊細な味わい。
刺身こんにゃくは御岳山で育ったこんにゃく芋で仕込んであるそうで、とろとろの舌触りがまさに絶品!
このこんにゃく芋は秋から春先にかけて収穫でき、旅館はらしまでもその時期だけ楽しめる味です。
各宿坊では御岳山の上にそれぞれ畑を持っていて、旅館はらしまでも畑仕事が好きだというご主人が様々な野菜を育てています。特にじゃがいも、大根、こんにゃく芋がとってもおいしく育つんだそう。
夏にはきゅうり、茄子、ピーマンやししとうなども採れるそうで、お食事には一年中御岳の山で育った旬の味を提供しているとのこと。
そして「御岳山は本当にお水がおいしい!」と言う、女将の美由紀さん。
こちらで使っているお水は、武蔵御嶽神社の最も聖域である「奥の院」エリア一帯から湧き出る湧水をひいているので、ご神水とも言えるもの。
そのお水で仕込むお料理の数々は、水と共においしさも体に染み込んでいくようです。
旅館はらしまでは、ランチの利用もできます!
事前予約(3日前までにお願いします)にて、お宿に直接ご相談ください。
¥3,300、¥4,400、¥5,500(税込)のご予算でご用意できます。
広々とした室内で、山歩きで疲れたカラダをゆっくり休めることができるのでお勧めですよ。
お食事をいただく広間に通してもらうと、壁に講の方々のお名前がずらり。
御師として講の方々へ神事を行ってきた歴史が感じられ、自然と背筋が伸びる思いです。
取材でこの宿坊やご家族についてのお話を聞かせてくださったのは、女将の美由紀さん。美由紀さんは「旅館はらしま」で生まれ育った一人娘です。
歴史ある宿坊の一人娘であることに重圧を感じることもあったそうですが、もともと看護師をしていたお母さまが山の上で頼られている姿を見ていて「母のように、山の人たちの役に立ちたい」と看護師を目指したといいます。山をおりて一人暮らしをしながら数年病院勤務をしたあと、御岳山の宿坊に戻ります。
宿坊の切り盛りをしながら、3人の子育てを両立したという美由紀さん。とにかく忙しかったと当時を振り返ります。
2021年に大女将であるお母さまを亡くされてからは、宿坊経営は美由紀さんが一手に担っていますが、高校生や大学生のお子さん達が、布団敷きなど手伝ってくれることも。
ご主人の一臣さんは青梅市成木出身。もともと御岳山が好きだったという一臣さんは、御岳登山鉄道のケーブルカー職員でありつつ、武蔵御嶽神社の御師としても働いています。
2人が結婚された時は、山にお婿さんが来るのは10年ぶりだったそうで、いろいろなメディアが取材に来たとか。
御岳山生まれでない一臣さんは、“伝報”という滝行・立居振る舞い・祝詞などを学ぶ修行をして、宿坊の御師を継ぐことになります。
「主人ががんばってくれたから、今があるんですよ」という美由紀さんの一言は、これまでの様々な苦労や喜びが詰まっています。
山の上でお客様をもてなす御岳山の毎日、「一番やりがいを感じるのはいろんな方とのつながり、ご縁が嬉しいですね」
そう話す美由紀さんは、ちゃきちゃきと明るく和やかな方で思わずおしゃべりが弾んでしまいます。その上、こまやかな配慮と妥協のないおもてなしに、本当に心地よく滞在を楽しめます。
家族のつながりのあたたかさがお宿中に感じられる「旅館はらしま」、ぜひ一度その優しさを体感しながら、おいしいお料理や体の芯まであたたまるお風呂、絶景のお部屋で癒されてみてください。
宿泊料金(1泊2食付き)
大人 ¥11,000/¥13,200 ※休日は¥13,200のプランのみ(直接電話予約の場合)
子ども 大人料金の80%
幼児 (食事・布団あり)¥5,500
乳児 (施設使用料のみ)¥2,000
中学生以上は大人料金
素泊まり
要問い合わせ(施設に電話で確認してください)
乳幼児連れ情報
離乳食持ち込みOK / 離乳食のあたためOK / 子供用椅子無し / ベビーベッド無し
設備
宴会場 / 大浴場 / Wi-fi / 湯沸かしポット / お茶セット / ファンヒーター
アメニティ
ハミガキセット / タオル / バスタオル / 浴衣 / スリッパ
浴室
ボディーソープ / シャンプー / リンス / ドライヤー
旅館はらしま 基本情報
住所 | 東京都青梅市御岳山65 |
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ケーブルカー御岳山駅から | 徒歩10分 |
電話 | 0428-78-8973 |
チェックイン | 15:00(18時を過ぎる場合は要連絡) |
チェックアウト | 10:00 |
宿泊可能人数 | 2名からOK |
現地でのお支払い | 現金/PayPay |
暖房費 | ¥300/人(12月~3月) |
予約方法 | 旅館はらしま公式WEBサイト 電話0428-78-8973 |
執筆者:ふじもとつるり
子育てをしながらWEBライター業を営む、アラフォーママ。読書や音楽が好きで、自分でお菓子やパンを作るのも好き。のんびり暮らしています。
ライターとしてはコラム、エッセイ、PR、インタビュー…と様々な分野で執筆しています。現在は出産後に移り住んだ青梅の魅力を、ぜひ文章で伝えたい!と、OMEGOCOTIさんにライターとして協力させて頂いています。
小さな事でも文章で協力したい!いろんな青梅の魅力について語っていきたいです。
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